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季節や時間帯によって電離層(主にF層)の働きが異なり、結果として放送が聞こえる場所が変わってしまう。冬場・夜間は低い周波数が良好に届き、逆に夏場・昼間は高い周波数が良好になる。太陽活動が活発になるとさらにこの傾向が強まる。このため、季節や時間帯によって、目的とする場所で放送が聞こえるように、放送に使う周波数を変える必要がある。 NHKは、海外に住む日本人向けに放送(NHKワールド・ラジオ日本)を行っており、世界中で聞こえるように、他の国の放送局で中継してもらったり、逆に他の国の放送を中継したりしている。また、ラジオNIKKEIの場合は、日本全国で聞こえるようにするため、複数の周波数を複数の場所を用いて放送するなどしている。 いわゆる「BCLブーム」の終焉で、短波ラジオの機種数は少なくなっているので、通信用受信機を導入している愛好家も多い。送信回路があるもの、つまりトランシーバーは、無線局免許がない場合、電波を発射できないように改造していなければ不法開設として罪に問われることがある。 周波数に超短波(日本では76-90MHz、諸外国では60MHz帯または87.5-108MHzのVHF)を使い、周波数変調(FM)を用いて放送されている。超短波放送とも呼ばれる。 1チャンネルの搬送波周波数間隔が100kHzあり、伝送できる周波数帯域が広く、S/N比が高く雑音に強いことやAM放送に比べて高音質のため主に音楽番組等が放送されている。 音声信号の最高周波数は 15kHz である(郵政省令「超短波放送に関する送信の標準方式」より)。 多重技術を利用して、音声多重放送(ステレオ放送)、文字多重放送(愛称・見えるラジオなど)が行なわれている。音声多重放送はすべてのFM局で常時実施されている。NHKの場合はラジオ深夜便の時間帯以外で放送されるニュース、緊急報道および高校野球中継はモノラル放送で、ほかは常時ステレオ放送(時報を含む)を行っている。 文字多重放送は、カーナビに渋滞情報などを提供する手段のひとつ(VICS)としても利用が図られ、光ビーコンや携帯電話による情報通信サービスなどとともに、全国のNHK-FMを通じてもデータ提供が実施されている。2007年時点で購入可能な新品の単体受信機は存在しておらず、一般に普及せず、一部のタクシーに装備されたにとどまる。そのため、NHK-FMが東京、大阪、名古屋など8都県のみ実施した、VICSデータ以外のニュースなどと、大阪のFM802、京都のα-stationなどで文字多重放送が終了した。現在はJFN系のFM局と東京のJ-WAVE、そして一部の独立局やコミュニティFMで実施されている。 コールサインは民放の場合、JO*U-FM(先発局)やJO*V-FM(後発局)、JO*W-FM(外国語放送)など。 使用周波数の特性上、放送局(送信所)から到達する距離が短いため、1つの都道府県内(県域放送)、あるいはさらに細かな中継所単位で放送が行なわれている。この特性を利用して、最近では地域に密着した情報を提供することを目的とするコミュニティFM局と呼ばれる、1つの市町村・特別区・政令指定都市の区を放送対象地域とし、空中線電力(出力)を20W以下で放送を行う形態もある。この変形として、地震などの大きな災害が発生した場合に、地域に密着した情報を提供するための臨時災害放送局も、FMラジオで開設される。 FM放送などのVHF帯電波を反射するスポラディックE層(通称「Eスポ」)と呼ばれる特殊な電離層が、春から夏頃にかけての日中に突然出現し、普段聞くことの出来ない遠隔地や外国のFM放送が受信することができる場合がある。 沖縄県のNHK・民放各局や富山県の北日本放送新川中継局において、中華人民共和国・中華民国(台湾)・大韓民国(韓国)・朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)からのAM(中波)放送の混信が夜間に特に激しいため、AM放送の中継局用にFM放送が使用されている。韓国側も、混信対策などを理由にAM放送の多くはFMでサイマル放送されている。これは「標準FM」と呼ばれる。 関東広域圏(一部地域を除く)とCS衛星放送では、大学通信教育を行う放送大学学園が大学教育放送を行っている。かつては東海大学が、保有していた実験局「FM東海」で通信制高等学校「東海大学付属望星高等学校」の授業番組を放送し、同局がFM東京(現・TOKYO FM)に移行してからも、平日の18時半〜21時に放送していたが、ステレオ音声とは別に専用受信機を用いて独立音声を多重する放送を経て、現在はCSのPCM音声チャンネルに移行している。放送大学と異なり、市販CS受信機では受信不可能で特殊チューナが必要。 2003年11月のauを皮切りに、携帯電話各社からFMラジオが聴ける携帯電話が発売されている。PHSではアステルからAT-15(東芝製)が発売されたことがある。 PSPやニンテンドーDSといったゲーム機でもゲーム機本体のバッテリーをエネルギーとして使用するFMラジオ受信装置が開発され、発売されている(ニンテンドーDS版は任天堂のライセンス商品ではない)。また、iPodにおいても近年チューナーが発売されており、携帯機器でのFM放送受信の手段は格段に進歩している。 現在の76〜90 MHzの周波数帯が設定される以前の1953年には新潟県長岡市をサービスエリアとする長岡教育放送が設立されたが、これは免許上は「業務局」。65.51MHzで1977年まで放送を続けた。 テレビ放送にVHF1chを使用している地域では86〜90MHzの周波数を使用できないが(86.3MHzのFMぐんまなど一部例外あり)、デジタル(地デジ)完全移行後は使用できるようになる。また、関西地方では1chを使用していないため、親局が88MHz以上のFM局もある。 免許が不要な微弱電波による送信機が多く流通しており、ミニFM局が各地にある。 東海道・山陽新幹線では、16両編成の列車でFM放送によるミュージックサービスを行なっている。番組は車両がJR東海とJR西日本のどちらの所有かで全く異なる。76.0MHzがクラシック音楽、76.6MHzが邦楽・洋楽のポップミュージックを流す「オーディオスペシャル」(東海)「ヒットソング」(西日本)、77.5MHzが「アーティストコレクション」(東海、ポップ音楽)「ザ・レールサウンド」(西日本、ポップ音楽や落語・講談・漫才などの演芸)、78.8MHzが「テキストいらずの英会話」(東海)「やすらぎのベストセレクション」(西日本、ヒーリングミュージックなど)、79.6MHzがNHKラジオ第1放送である。車内に入らずとも列車の近くに行けば聴く事は可能。 回路方式により、以下の種類に分類できる。 鉱石(ゲルマ) 受信したものを増幅せず、鉱石検波器やゲルマニウムダイオード等で直接検波し、クリスタルイヤホン等で聴取する。 ストレート 受信した周波数のまま増幅・復調を行う。戦前はほとんどこのタイプ。戦後は電子回路を理解するための電子工作で製作する程度の利用のみ。正帰還を用いた再生検波も広く用いられた。 レフレックス ラジオ搬送波と復調後の音声の周波数帯域が異なるのを利用し、検波前の高周波増幅と検波後の音声増幅を一つの増幅素子で兼ねる方式。増幅素子には真空管やトランジスタ等を用いる。昔は高価だった増幅素子を節約するために考案された。原理的にはストレート、スーパーヘテロダイン共にレフレックス方式とする事が可能ではある。 スーパーヘテロダイン 受信した周波数を一定の周波数(中間周波数)に変換した上で増幅・復調を行う。戦中は規制されており、戦後に主流となる。 ダイレクト・コンバージョン 受信した周波数に近い高周波を発生させ、直接、音声信号を取り出す。近年、技術革新により安定して高周波を作り出すことが容易となり、中間周波数に変換する部品が省け小型化できるメリットから携帯電話などに盛んに用いられるようになった。 アナログチューニング式の2バンドラジオ(目覚まし機能付)チューニング(tuning - 同調、選局)方式による分類は以下の通りである。 アナログ コイルと可変容量コンデンサ(バリコン)の組み合わせ、あるいは固定容量コンデンサと可変インダクタンス(μ同調器)の組み合わせで同調回路を構成するもの。大まかに振られた目盛りを頼りに選局する。昔から存在するタイプ。金属製のエアバリコンは生産が打ち切られ、現在入手できるのはポリバリコンのみ。 デジタル(PLLシンセサイザ) 基準周波数を元に、一定ステップの周波数を合成してくりっく365 を構成するもの。高級機や薄型機に多く使われる。1970年代後半頃から登場している。 厳密な線引きは必ずしもないが、形態によりおおよそ以下に分類できる。 部屋などに置いて使う大型のもの。真空管時代は殆どこれに属する。 ラジオの受信機能のみ。アンプを通してスピーカーを鳴らす。 ポータブル ビデオテープ〜タバコ位の大きさ。乾電池で動作可能。真空管時代にも日経225 という電池で動作するミニチュア管やサブミニチュア管を使い、数十ボルト程度の積層乾電池を用いたものがあったが、消費電力の少ないトランジスタの登場により電池管ラジオは急速に衰退し、代わってトランジスタラジオが急速に普及していった。 シャツの胸ポケットに入る程度のもの。スピーカーを内蔵していないイヤホン専用のものもある。 多くは中波(AM 530-1605kHz)のみ、またはFMのみの製品で、安価な携帯ラジオやライトバン・トラックなどの商用車のカーラジオに多い。 中波+FMが多い。アナログチューニングの機器は76MHzから108MHzまで受信できるものが主流。FMステレオが受信できるものや、わずかではあるがFM・AMともにステレオで受信できるものがある。デジタルチューニングのうち、一部の携帯ラジオやラジカセなど90MHz以降が「テレビ(TV)1-3チャンネル」のようにチャンネルが決まっているものは海外では受信できない。なお、FM放送開始以前の1960年代前半までは中波+短波(3.9-12MHz)が多かった。 中波+FM+テレビの1-12チャンネルの音声が受信できる。以前は中波+FM+短波(3.9-12MHz)が多かった。 4バンド以上 中波+FM+短波放送のバンド75-13mの各バンド、あるいは(長波〜)中波〜短波の150-530kHz-30000kHzを連続受信可能な、「ゼネラルカバレッジ」と呼ばれるもの。ラジオとしては日本ではソニーのみ。他に中国製の安価なものも存在し、日本ではホームセンターや大型量販店で販売される2000円程度のもの、アメリカなどで100ドル前後で販売されている(長波〜)中波〜短波連続受信可能なものが販売されている。他にはソニーのICF-890V(生産終了)や、一部のラジカセなどで中波+FM+テレビVHF(1-12チャンネル)+テレビUHF(13-62)というタイプも存在していたが、1-3チャンネルを除くVHFバンドとUHFバンドは2011年に予定されている地上デジタルテレビ放送への完全移行による地上アナログテレビ放送の終了で受信できなくなるため生産が打ち切られた。 無線での音声放送(ラジオ)を世界で初めてCFD したのは元エジソンの会社の技師だったカナダ生まれの電気技術者レジナルド・フェッセンデン(Reginald Aubrey Fessenden 1866年〜1932年)で、1900年に歪みはひどいものの最初の通信テストに成功した。彼は引き続き、ヘテロダイン検波方式や、電動式の高周波発振器を開発してラジオの改良に取り組んだ。 1906年12月24日には、アメリカ・マサチューセッツ州の自己の無線局から、自らのクリスマスの挨拶をラジオ放送した。フェッセンデンはこの日、レコードでヘンデル作曲の「クセルクセスのラルゴ」を、そして自身のバイオリンと歌で“O Holy Night”をそれぞれ流し、聖書を朗読した。この放送はあらかじめ無線電信によって予告されたもので「世界初のラジオ放送」だっただけでなく「最初のクリスマス特別番組」でもある。フェッセンデンは「史上初のラジオアナウンサー&プロデューサー」と言えるだろう。 フェッセンデン以後、実験・試験的なラジオ放送が世界各地で行われるようになるが、正式な公共放送(かつ商業放送)の最初ははるかに下って、1920年11月2日にアメリカ・ペンシルヴァニア州ピッツバーグで放送開始されたKDKA局と言われる。これはAM方式によるものだった。最初のニュースは大統領選挙の情報で、ハーディングの当選を伝えた。